年末のご挨拶&井上荒野『照子と瑠衣』インタビュー
皆さんこんにちは、森 大那です。合同会社彗星通商は、新サービス『彗星ブッククラブ』を2023年11月1日に開始しました。
このニュースレターでは、以下の2種類の情報をまとめていきます。
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サブスクサービス『彗星ブッククラブ』の最新情報本の著者インタビュー動画情報、読書会レポート、ウェブサイトアップデートのお知らせ
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YouTube&Twitterで配信している話題、それぞれのアカウントで発信した内容のまとめと補足
本から刺激されるクリエイターから、隙間時間に読書を楽しむ本好きまで、読書を愛する人に、きっと参考になるはずです。
目次
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利用ガイド
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メンテナンス情報(今週は無し)
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インタビュー情報
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読書会情報
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YouTube&Twitterまとめ
利用ガイド
2023年最後のニュースレターとなる今回。
今年11月1日のリリース以来、彗星ブッククラブはスモールスタートながら、たくさんの著者・編者・担当編集者の皆さまにご協力いただき、取り扱った10冊中、インタビュー映像は6冊分を制作することができました。
そして彗星ブッククラブを支えてくださっている、会員の皆さま。
この2ヶ月間をご利用いただけたことに心より感謝申し上げます。
お問合せフォームやTwitterより、各種ご要望のご連絡を頂きながら、追加機能・デザイン修正を続けた2ヶ月でした。
商売人は、その代金がいくらであろうとも、最初に商品を買ってもらった、自分を支えてくれた顧客のことを、決して忘れないものです。
皆さまのために、彗星ブッククラブは今後、より充実したコンテンツと取り組みを提供して参ります。
2024年初頭は、会員の皆さまに余裕を持って本を購入してもらうため、書籍の注文方法が今までと違うものになる予定です。
詳しい変更内容が決まり次第、最初に全会員さまへのメール通知、それ同時にトップページのお知らせ欄に記載、その後、ニュースレターでも詳細を記載いたします。
メンテナンス情報(今週は無し)
インタビュー情報

12月の5冊、『輝子と瑠衣』の著者・井上荒野さんへのインタビューを公開しました。
Zoomでのインタビューとなった今回は、本作のベースになっている1991年の映画『テルマアンドルイーズ』を井上さんがどう捉えているのか、という話題から始まり、
時代の変化による場面描写の特徴(なぜ煙草が登場しないのか?)や、
フィクションにおいて食事シーンはどのような意味を持つのかなど、
劇中の要素を読み解く、2人読書会のような会話となりました。
とりわけ、ヘミングウェイ『老人と海』の舟の上での食事シーンが好き、という井上さんと私の共通点が見つかった瞬間や、「暴走老女モノ」というジャンルについて盛り上がっている様子は、視聴者にも楽しんでいただけるでしょう。
私からの全質問はこちら。
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本作には、リドリー・スコット監督の映画『テルマ&ルイーズ』へのオマージュがふんだんに込められています。 井上さんにとって、この映画はどのような作品ですか? また、『照子と瑠衣』が刊行された今、『テルマ&ルイーズ』をどのように捉えていますか?
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読み進めてゆくうちに、喫煙シーンが無いことに気付きました。肺がんで死去した人物には言及されますが、照子が自宅に戻った際に匂いの描写があるのに、そこにタバコの匂いへの言及はありません。『テルマ&ルイーズ』との大きな違いであると思います。 タバコが登場しないのは、時代の変化の一例と言えるでしょうか? 書き手としての、もしくは、読者としての井上さんは、描写が無かったとしても、作中の場面にタバコの匂いを想像されますか?
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タバコが登場しない一方、料理の香りや味を感じられる描写がたくさん登場します。 (小説に限らず)フィクションの中の食事シーン、食べ物の描写には、どんな効果(意味・機能)があると思われますか?
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すでに読み終えた会員からは、「30代前半でこの小説を読めてよかった」という感想が届きました。「このような未来もあり得る、望んでいいと分かった」と、一種の解放感や、生き方の選択肢の追加を獲得できたという感想でした。 井上さんは小説を書かれる際、それを読む読者像(性別・年代など)を想定されますか?
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照子と瑠衣の会話には、二人の関係に亀裂が走るような厳しさが感じられず、いつも安心できました。 帯文には「シスターフッド」という表現が見られますが、照子と瑠衣のように、シスターフッドが維持されるために大切なことは何だと思われますか?
30分を超えるインタビュー映像はログイン後に下記のページでご覧いただけます。
2024年1月の5冊は、2冊分のインタビュー映像を配信予定です。
どうぞ楽しみにお待ちください。
読書会情報

いよいよ今年最後の読書会です。
参加された方々からは、やはり1時間は短い、もう少し時間を使って深く話したい、という声が多く、今月は1時間ずつとしたものの、来年からはプラス30分の参加が可能という表記を加える予定です。
YouTube&Twitterまとめ
読書会を録画しない方針について
彗星ブッククラブでは、現在のところ、月末の読書会を録画する予定はありません。
読書会の録画映像を会員限定で配信してほしい、という声はサービス開始当初から寄せられているのですが、この方針を変更することがあるなら、まだまだ先のことでしょう。

たくさんの候補作から選び抜いた5冊ですから、私も自然と語れることが多くなります。
当面、読書会の録画予定はありません。その時々だけのやりとりをお楽しみください。
これはどこかで以前書いた記憶がありますが、
気負わず参加し、気負わず感想をコメントしていただくことを最優先にしているため、こうした方針を採用しています。
録画されていたり、録音されていることを知っていると、人はそれだけのことでも言葉が出てこなくなるものです。
この原因は、おそらくひとつではないでしょう。
2020年から始まったコロナ禍以降、私はさまざまなオンラインイベントを企画し、他の人の企画にも積極的に参加しましたが、
「自分なんかのコメントが、記録に残るほどの価値があるだろうか」と考え、発言やカメラオンを控える人は少なくありません。
また、カメラやマイクが回っていると、「ミステイクをしたくない、完璧な発言でなければ納得できない」という気持ちも湧いてくるものです。
私も初めてポッドキャストやYouTubeの録画・録音をしたときには、なぜか納得がいかず、30秒に一度は収録を止めたい気分に駆られたのを思い出します。
そうした躓きの種を意識することなく、読書会を楽しんでもらうことが、現在の最優先事項として最適ではないかと考えています。
彗星ブッククラブの読書会は、本を読んでいなくても参加可能です。
もちろん、サイト内で書籍を購入せず、近所の書店や電子書籍で購入して読んでいても参加できます。
大切なのは、参加者の「読書体験」を語り合ってゆくことで、その場にいる人たちの中で思わぬ発見が共有され、読書会という場自体が楽しい読書体験となることです。
せっかく時間を割いて読んだからといって、本を無理に褒めることはありません。
「この本は全然わからない」
「全くいいと思えない」
というコメントこそ、作品が持つまだ見ぬ可能性を私たちに教えてくれます。
さて先週12月19日号では、「テキストベースで最も盛り上がっている読書会は、YouTubeのコメント欄ではないか?」ということをお話ししました。
これについての考察の第2弾を一度書き起こしたですが、考え直し、現在書き直し中。
来週のニュースレターで分析し、オンライン/オフラインの読書体験をいかに面白くしていくか、アイディアを練ってみましょう。
彗星ブッククラブは月額¥1,980でご利用いただけます。本を購入した翌月は、月額が¥1,780となります。
次回のニュースレターは、1月2日21時に配信です。
最新情報は、彗星ブッククラブTwitterアカウントもしくは彗星ブッククラブのお知らせ欄からご覧ください。
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