新年のご挨拶 / YouTubeコメント欄考察
(追記:1月2日夜、the lettersでアクセス障害が発生したため、配信不可となりましたので、本日3日の配信分として書き直し、お送りしております。)
皆さんこんにちは、森 大那です。合同会社彗星通商は、新サービス『彗星ブッククラブ』を2023年11月1日に開始しました。
このニュースレターでは、以下の2種類の情報をまとめていきます。
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サブスクサービス『彗星ブッククラブ』の最新情報本の著者インタビュー動画情報、読書会レポート、ウェブサイトアップデートのお知らせ
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YouTube&Twitterで配信している話題、それぞれのアカウントで発信した内容のまとめと補足
本から刺激されるクリエイターから、隙間時間に読書を楽しむ本好きまで、読書を愛する人に、きっと参考になるはずです。
目次
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利用ガイド
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メンテナンス情報(無し)
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インタビュー情報
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読書会情報
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YouTube&Twitterまとめ
利用ガイド
みなさま、明けましておめでとうございます。
今年も彗星ブッククラブをはじめとする、彗星ブランドのサービスをどうぞよろしくお願いいたします。
年末年始のスケジュールは、一部Twitterで言及しており、「1月2日から全解説動画配信」としていましたが、
これを変更し、1月3日〜5日にかけて順次配信、1月11日に追加解説を配信とします。
また、来月の5冊=2月の5冊については、1月6日(土)に発表となります。もう数日お待ちください。
メンテナンス情報(無し)
インタビュー情報
1月の5冊についてのインタビュー映像は、現在2冊分準備中です。
読書会情報

今月の読書会スケジュールはご覧の通りです。
特に『英国本屋めぐり』については、この本の内容だけでなく、日本の書店についても、好きな本屋・本屋に求めるものなど、様々な角度から会員同士で語り合えたらと思います。
本を購入されていない方もぜひご参加ください。
YouTube&Twitterまとめ
前回のニュースレターでは、現在、YouTubeはテキストベースの読書会の場になっていると話しました。
日本の書籍関連チャンネルでも、同じようなコメント欄は散見されます。
あるジャンルに特化したチャンネルでは、そのジャンルに詳しい人がコメントしているのを見かけるし、Vlog要素の強いチャンネルでは、本の内容というよりは投稿者の生活についてのコメントが中心です。
こうした棲み分けがされつつ、それぞれのレベル間での「読書会状態」が成立しています。
すると考えたくなるのは、
・日本のチャンネルでコメント文化をより盛り上げることはできるだろうか?
・そしてそれをYouTubeに限定されない空間、例えばオフラインに移入できるだろうか?
という点です。
まず、前提から除外するものを決めておきましょう。
英語圏のチャンネルは日本語にそれとは比べ物にならない視聴者がいるので、「日本語でやる以上はコメントの量とコメントの質に限界がある」は(事実ではあるけれど)考察の対象から外します。
次に、コメントのパターンを考えます。
英語圏のコメントも日本語のコメントも、本関連チャンネルだと、だいたい次の3種類に分類されます。
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動画に対する感想
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取り上げられた本のトリビア
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取り上げられた本に対する感想
この分類は、視聴者にどのような作用を及ぼしているでしょうか。
動画に対する感想
これは、動画投稿者(チャンネルオーナー)へのメッセージとして書かれることが主です。(動画投稿者がそれほど反応しないチャンネルでも、これが書かれることは多い。)
その上で視聴者が共感することも多く、その際には高評価がつくことになります。
取り上げられた本のトリビア
これは英語圏では時折見かけますが、目撃確率は比較的少なく、日本ではさらに稀です。
本のトリビア系の情報は、詳しい人でなければコメントできない内容であることや、チャンネルオーナーがアマチュアの場合、わざわざ専門家が口出しをすることは控える、という判断も働いているからでしょう。
例えば文豪の話題の場合、歴史的なエピソードがトリビアとして書き込まれることがありますが、評価数を見る限り、これはコメント欄の閲覧を楽しむ視聴者からは、それほど期待されていないタイプのコメントのようです。
取り上げられた本に対する感想
内容の感想に加えて、このタイプでは、個人的なエピソードが語られることがあります。
読んだ時期の心情や、かつては多くの読者の捉え方が今とは違っていたという年の功で語られるコメントです。これは閲覧者の共感を得やすい傾向にあります。
すると、自分の経験からも言えることですが、コメントが多数ある場合、動画の内容よりもコメントを読むことの方が楽しいと感じられることが多い。
そして総じてコメントの質が高い場合には、驚くべき集合知が形成されることさえあります。
これは、オフラインでは実現しにくいことです。
以前、とある書店で、開催されていたある展示について、来店者が大きめのポストイットに感想を書き特設会場の壁面に貼り付ける、という試みがありました。
眺めていると、うんうん、そうそう、と頷きたくなる内容ばかりで面白いのですが、これはどこにも保存されないからまとまって読み返せないし、書いた人に返信もできず、何より、貼れる物理的空間の限界がある。
だから、一時的な快楽のトリガーを引く効果はあるけれど、文化としては成長しにくい。ある種のもったいなさがある。
その点、YouTubeのコメント欄は、文化として爆発的に広まることは無いものの(読もうとしたらわざわざその動画のページへ行かなければいけいない制約は大きい)、感想を見ず知らずの視聴者に見せ合うという意味ではこれ以上ない仕組みであると言えます。
では、これを文化としてより発展させることはできるでしょうか?
YouTubeでなくとも、これを参考に、語り合うことを中心にしたカルチャーの潮流を作れるでしょうか?
・日本のチャンネルでコメント文化をより盛り上げることはできるだろうか?
・そしてそれをYouTubeに限定されない空間、例えばオフラインに移入できるだろうか?
国内外のチャンネルの調査をもとに、次回以降もこの点を考察していきます。
ところで、彗星ブッククラブの各書籍ページにも、ページ下部にレビュー欄があります。
ここに投稿されたレビューは、運営側が承認して初めて公開される仕組みになっているので、すぐには表示されない仕様ですが、
「過去の5冊」になった後でもレビュー可能です。
作品を読んで考えたことを、長文でもOK、ぜひ書き込んでください。
(なおこちらの皆川博子『風配図』ページに掲載されているレビューは、装画を担当された伊豫田晃一さんご本人がその詳細をコメントしてくださった驚くべきケース。)
彗星ブッククラブは月額¥1,980でご利用いただけます。本を購入した翌月は、月額が¥1,780となります。
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次回のニュースレターは、1月9日21時に配信です。
最新情報は、彗星ブッククラブTwitterアカウントもしくは彗星ブッククラブのお知らせ欄からご覧ください。
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